犬伏景子と優希堂沙也香



 酷似するふたりの特徴が意味するものは?
犬伏景子と優希堂沙也香
この二人には奇妙なまでの共通点がある。

まず、二人ともDIDであること。
しかも、二人とも殺人衝動のある人格を宿らせている模様。

血液型はどちらもAB型。
髪の色も両方とも黒だ。

二人の誕生日は異なっている。
だが、仮に沙也香が生きていたとすれば、彼女の年齢は犬伏景子とほぼ同じ。
もし、犬伏の誕生日がプロフィールとは違ったものだったら、この問題は解決される。

つまり、何が言いたいのかと言えば――

 犬伏景子と優希堂沙也香は、肉体的には同一人物であるということ。


 優希堂沙也香の死の真相
『犬伏景子=優希堂沙也香』には、もうひとつ大きな壁がある。
それは、犬伏景子は生きているが、優希堂沙也香は既に死んでいる、ということだ。

だが、この問題はシンプルな答えで説明がつく。
その答えは――

 優希堂沙也香の死は、『優希堂沙也香という人格』の死。

こう説明すれば、誕生日が違うこと、そして名前すらも違うことに説明がつくだろう。
それでも国がちゃんと調査してしまえば、バレてしまう可能性もあるのだが、ライプリヒ製薬の権力が影響すればその問題は解決される。

むしろ、彼女の人格の死すら、ライプリヒ製薬の人体実験が起こした可能性もあるのだ……。
本物の優希堂悟がライプリヒ製薬に就職した理由もそこにあるのかもしれない……。


 犬伏景子と黛鈴
サトル編エピローグで、悟は犬伏と黛が話しているのを見かけ、それを不自然に思う。
当然だろう、普通に考えたら全然知らない者同士なのだ。
しかも黛の性格を考えれば、彼女が他人と気軽に話していること自体が珍しいくらいかもしれない。

しかし、『犬伏景子=優希堂沙也香』であれば、この問題は一挙解決する。

黛の元恋人は、優希堂悟(グラサン)だ。
悟の妹は優希堂沙也香だ。
優希堂沙也香と犬伏景子は同一の肉体である。

そう、黛にとっては犬伏は元恋人の妹なのだ。
面識があってもなんら不思議ではないだろう。


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