時空間転移の原理



 原理はどうでもいい
時空間転移は、量子テレポテーションと時間の歪みを利用した『装置』によって引き起こされたものであった。
本編では量子テレポテーションについて、小難しくどころか馬鹿みたいに専門用語を並び立てて、『誰が理解できるねん』と言わんばかりの勢いで説明していた。

が、こんな難しいウンチクは理解する必要などないのだ。
最初に榎本が投げやりで言っていたように、『装置によって時空間転移が起きている』――これだけ知っていればよい。
物語を理解する上で大事なのは、どのような仕組みで時空間転移が起こっているかではなく、時空間転移がどのような振る舞いをするのかである。


 量子テレポーテーションと時間歪めの実際
一応、量子テレポーテーションについては現実に存在する理論である。
興味のある人は調べてみるといいだろう。
WEB上でも本編より分かりやすく説明しているサイトはいくらでもある。

しかも本編での説明は――
http://www.nanoelectronics.jp/kaitai/qteleportation/
を参考にした模様。
てゆーか、このサイトの理論編にあるフラッシュ……本編の説明とほとんど同じじゃん。

そして、時間を歪める機能。これがさらに滅茶苦茶である。
説明はたったこれだけ――Y軸を歪めたから。
しかもその論理的な説明は省略させられてしまった。

ゲームとしては馬鹿みたいに丁寧に解説した量子テレポーテーションと比較すると、かなりアホらしく思えてくる。
あまりの突拍子のなさに、省略とY軸歪めは立派なネタとして頒布された。


 EPRペアの秘密
さて、話を元に戻そう。
最初に述べたように、量子テレポテーションの小難しい原理説明は基本的に理解する必要はない。
だが、その原理を良く見てみると、驚くほどRemember11の世界にマッチしている理論であることが分かる。

そこで、量子テレポーテーションに必要な『EPRペア』という概念を取り上げてみよう。

EPRペアを一言で説明すれば――

 片方で起こった結果がもう片方に瞬時に影響する双子の粒子。

――である。

これは、『こころと悟の関係』を示しているのではないだろうか?
ココロ編で描いたイラストがサトル編に影響するように、2つの世界はリンクしていることを暗示しているのだ。

さらに、EPRペアは『ペア』と名乗るだけあって、二つで一つ。
本編の、『こころと悟は一心同体』や『不可分の存在』などの表現は、EPRペアも暗示していたのだ。


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