意識の飛躍:カーリー計画実行エンド



 飛躍する意識
サトル編4日目、カーリーの復讐計画を実行に移させてしまうと、
それ以降、悟は心神喪失状態に陥り――

 榎本さーん、榎本尚哉さーん、お薬の時間ですよー。

と、精神に異常をきたしたまま、入院してしまう。

このことについて、プレイヤーの視点から考えてみると、
プレイヤーの意識は7日目に最終レベルによって1日目に戻されるのにも関わらず、悟がこのような施設にいることが認知できていることになる。

これは、プレイヤーの意識が時間を超えて本編のあとの時間まで飛んできたことになるのだろう。
つまり、無限ループから抜け出しているのだ。

だが、プレイヤーは無限ループに閉じ込められていることには気付いていない。
このため、『バッドエンドだからやり直そう』と、本編に戻ってきてしまうのだ。

ひとりで山小屋放心エンドでも、同じようなことが起こっている。


 新聞と血文字の謎
また、カーリー計画実行エンドでは、新聞の内容が書き換わってしまっている。
それによると、飛行機墜落の時点でこころ達3人は死んでいたという……。

だが多世界解釈を考慮すれば、それでもおかしくないのだ。

カーリー計画実行エンドでの世界は、プレイヤーが体験している2011年のこころの世界とは別のもの。
2012年の世界にとっての2011年は、本当はどうなったのかは不定なのだ。(詳しくは、次ページの『歴史は変わらない?』の考察を参考)
もしかしたらバッドエンド時に時間を超えたことによって、2011年の世界とも2012年の世界とも違う別の世界に来てしまった可能性もあるわけだし……。

ちなみに、カーリー計画実行エンドでカーリーが残した『セルフはどこ?』は、心臓摘出と同じく阿我墨病院での犬伏の言動をなぞらえたか、復讐を遂げたときの自分の心境を表したものだと思われる。


 ココロ編エピローグ
ココロ編エピローグでもプレイヤーの意識は未来にとんでいる。
同じように考えると――

プレイヤーがココロ編のその後どうなったかを知りたくて、その世界の7月までとんだという解釈が考えられる。
これは、無限ループから抜け出したことにもなるのだが、プレイヤーは無限ループの中にいるとは思っていないので、『次は悟編だ』と思って結局1月11日に戻ってきてしまうのだ。

また、ココロ編エピローグでは、いつもの
 This story has not finished yet. ……
白色になっているため、この場合は例外的だと解釈しても良さそうだ。


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